母乳育児の悩み

粉ミルク育児がこれほどまでに大きくなったのには様々な要因があります。
1.授乳に対する世間の偏見
2.働く女性の増加
3.「乳母」の消滅
4.病院での出産の増加
5.核家族化による情報伝達の消失
6.母性の欠如
1.授乳に対する世間の偏見
 これは、母乳育児のみで頑張っている多くのママが感じている事と思います。とにかく、一歩家を出ると気軽に授乳できる場所の少ない事!哺乳瓶なら電車の中でも公園でもあげられるのに、本来いつでもどこでもあげられるはずの母乳が、家の外では途端にあげづらいものに変わってしまうのです。
これでは、ただでさえ家の中で社会と断絶されたと感じがちなママたちは、外に出るためにやむを得ず断乳した、なんてケースは減るはずもありません。
ある友人が、赤ちゃんの検診を受けた時(生後5ヶ月くらい)、母乳不足ではないかと悩みを相談したところ、担当医に「母乳なんて、やめちゃえやめちゃえ」と言われたらしく、とても傷ついた、と言っていました。
信じられませんが、本当の話です。でも、彼女はそこでめげず赤ちゃんに母乳をあげ続け、結果2歳になっても断乳できないほど母乳が出るようになったそうです。
2.働く女性の増加
 近年、結婚出産後も女性が働くケースが増えました。しかし、産休や育児休暇を十分にとれているママはまだまだ多くありません。
多くのママが、産後3ヶ月ないし半年ぐらいで職場に戻っているのが現状です。
必然的に赤ちゃんは保育園に預けることになり、当然栄養は粉ミルクにきりかわります。
私の友人で、会社で休み時間の間に搾乳した母乳を冷凍保存したものを赤ちゃんに飲ませてもらっていた人がいますが、搾乳している事を白い目で見られたり、体がくたくたになったりと、本当に辛かったと言っていました。
母乳育児で頑張りたくてもできない。こんな現実もあります。
3.「乳母」の消滅
 私の義母は、「おっぱいがぴゅーぴゅー飛ぶほど出た」タイプだったようですが、そういった人は昔は「乳母」として活躍していました。
しかし、現代ではそのような存在はありません。
女性の負担が大きくなっているといわれている育児で、疲れたりノイローゼになったりして母乳が出なくなってしまうケースには、もう粉ミルクという選択肢しか残されないのです。
4.病院での出産の増加
 現代医学の進歩で、多くの女性が総合病院や個人産院といった医療機関で出産するようになりました。しかしこれと同時に、昔は産婆さんが母乳育児について説明したり勧めたりしていた場が失われ、出産前におっぱいマッサージをしなかったり、母乳育児についての知識も不足しがちになっています。
また、出産後入院中は夜は看護婦さんが粉ミルクをあげてくれるので、退院後もそのまま粉ミルクを使用するというパターンになることが多いようです。
5.核家族化による情報伝達の消失
 戦後核家族化が進んだ事により、従来はおばあちゃんからお母さんへ伝えられた育児の心得のようなものが、途切れてしまいました。おばあちゃんがお母さんに伝えなくなってきたのもありますが、自立した女性がおばあちゃんからのアドバイスを拒む、といった形もあります。
6.母性の欠如
 粉ミルクを使用している人からたまに聞く話に、「タバコが我慢できなくて」「お酒が飲みたくて」「粉ミルクだとパパに任せられるから」といった意見があります。
「赤ちゃんを安全な環境で育てたい」「赤ちゃんにはよい栄養を与えたい」「赤ちゃんとの触れ合いを大切にしたい」といった従来は当たり前だった母としての自然な気持ちが、失われつつあるように感じます。しかもそれは、格別わがままな人などではなくごく普通のママがそういった感覚になっている、というのが現実です。
ママがいくらロハス的な育児をと願っても、まだまだ容易に実行できない日本社会の実態や、ロハス的な考えを持たないママが増えているというのが、母乳育児を難しいものにしてしまっているのです。

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